クジラの読書日誌

読んでみた小説や漫画の読書記録とか

 

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失われた町 

失われた町 三崎亜記 集英社



30年毎に起きるとされる町の住人の消失、
その町の「消滅」はるか昔より不可解な現象として続いている。
「町」は意思を持ったかのように消滅による「悲しみ」を察知しさらに消滅を広げていく。
ゆえに消滅により失われた人々を悲しむことは国に禁じられ、
さらにその町の痕跡を「無かったモノ」として抹消する。
地図、本、写真、領収書や服に書いた名前にいたるまで、その町の名前を持つモノ、想像させるもの全て。

その理不尽な悲しみ「町の消滅」に抗う人々の物語。

文章や表現は結構読み安いと感じました。

内容としては
「月ヶ瀬町の消滅」により大事な人を失った人々が「次の町の消滅」を防ごうとガンバル?お話。

まず「次の町の消滅」に対する作戦直前のエピローグで始まり、
次ぎに「月ヶ瀬町の消滅」直後からエピローグに続く話をメンバー分という流れ。

それぞれのエピソードの主人公が最後に集約されるのはなく、最初の話から順にメンバーが追加
されて深く関連して話が進んでいくいくような感じで構成されている。
これ誰だっけ?と迷うことが無いのでわかりやすい。

時代背景や場所は他の世界のイメージみたい
お国柄は高射砲塔、防空訓練、などすこし軍事国家体制下?な印象を受けるが
お話にはほぼ関連しないのでたいした問題では無い。
時代としてはネットらしき表現があるので技術的には現代に近い設定と思われる。

町の消滅については、単純に言うと住民の集団失踪ではあるが、
強引にさらわれるというものでは無く、「町」の目に見えぬ力により精神的も消滅を受け入れ、
肉体も消滅するというもの。
ゆえに消えた人々の抗った痕跡、ダイイングメッセージ、などは皆無。
実際に人間の肉体がどのような方法で消えていくか?という技術的なものは謎とされ
特にネタバレ解説もされていないが、それもあまり重要では無いかな・・・。
ついでに消滅する町がどこなのかは予測不能。でも首都のような「都市」では起きないみたい。
未解明の「定期的に起きる理不尽な災厄」として扱われている。


この理不尽な災厄からどのような物語が生まれるのか、
というところが読み応えがある部分と感じます。

この作者の方は「となり町戦争」というのも著書にあります、
「町」シリーズはこれから先もつづくのかなぁ・・・。






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